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乳酸菌を研究してきた博士たち

世界で最初に乳酸菌に注目して研究を始めたのはオランダのレーウェンフック(1632-1723)博士といわれています。レーウェンフック博士は身の回りの様々な菌を研究しているうちに人に有益な乳酸菌を発見しました。

そして本格的に乳酸菌の研究を進めたのは、フランスの科学者であるパスツール(1822-1895)です。パスツールは長い間、謎とされていた食物の腐敗や醗酵に微生物(乳酸菌)が関与しているということを世界で最初にあきらかにした科学者です。このためパスツールは乳酸菌研究の元祖とよばれています。

さらに、様々な菌の中から最初に乳酸菌を分離させることに成功したのがイギリスの外科医であるリスターです。またリスターの研究をさらに進めてより確実な方法で乳酸菌の分離を成功させたのが、ドイツの科学者であるコッホ(1843-1910)です。

またパスツール研究所の科学者であるティシエは幼児の糞尿からビフィズス菌を発見。さらに20世紀に入り、メチニコフ(1845-1916)博士は、ブルガリアを旅して、ブルガリア乳酸菌を大量に含有しているヨーグルトの摂取が、ブルガリア人の長寿の秘密であると発表しました。

また日本で、乳酸菌の権威といえばヤクルトの創業者として有名な代田 稔博士の名前が真っ先にくるでしょう。九州の福岡県福岡市に代田保護菌研究所を設立した代田 稔(しろたみのる)博士は、1935年にヤクルトを製造し販売を開始しました。この代田 稔博士が発見した乳酸菌こそラクトバチルス・カゼイ・シロタ株、俗にヤクルト菌と呼ばれる乳酸菌で、強い酸性の培養地で乳酸菌を培養して、さらに酸に強い菌株を選りすぐった株がラクトバチルス・カゼイ・シロタ株です。酸に強いこの菌株は胃液や胆汁中の強酸性の消化液の中でもほとんど死滅することがなく、生きたままで腸まで届き高いプロバイオティクス効果が期待できる乳酸菌です。

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